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歯のFAQ


Q なぜ虫歯の治療の時に、歯を削るのですか。
A 虫歯という病気は歯の硬い部分が細菌に侵され腐って柔らかくなってしまうのです。そうするとニ度と元のように硬くならないのです。そこで削って腐った部分を取り去るのです。そうしないとそこから先にどんどん進行してしまいます。放っておくと深く進行して顎の骨まで侵されてしまいます。そればかりでなく隣在歯も虫歯になってしまいます。だから病気の部分を取り除くためにタービンで削り取るのです。病気の部分だけでなく、これから虫歯になりやすい部分も同じように削って金属などで修復します。

Q 歯の根の治療の時、針のようなもので歯の中をゴソゴソしているのは何をしているのですか。
A 歯の神経を取った跡が無菌的な場合と細菌感染を起こしている場合があります。後者のような場合、腐った歯の内側部分を取り除かないといけません。そこで針のようなもので腐ったところを掻きとっているのです。また根の先に病巣ができている場合、その場所まで針で穴を開けて薬を病巣に送り込む必要があります。また感染が起きていない場合でも後で薬を詰めやすいようにしているのです。こうやって処理した根の中には感染や炎症が起こらないように薬をしっかり詰めるのです。こうした後なら病気に絶対にならないというわけでは、ありませんが70%位は再発しないといわれています。

Q 保険で前歯を治療できるでしょうか。
A できます。保険では虫歯の治療はもとより、神経の治療もカバーされています。こうして治療された後、欠損部を補綴するわけですが、お知りになりたいのはそのことかと思います。保険で認められている前歯は主に、レジン、アマルガムによる充填、既製のレジン歯、陶歯を利用した継続歯、レジンで全体を覆うレジンジャケット冠などがあります。

Q 今保険でもできるという前歯の補綴についてですが、保険外のものとどう違うのでしょうか。
A 保険外のものは一般にオーダーメードで陶材を金属に焼き付けたものが使われているようです。これは生体適合性、強度、寸法精度、耐久性、審美性などどれをとっても現在最高のものなのですが、価格が高いのと製作にかなりの熟練がいるために、作れる人が少ないといった問題があります。

Q 前歯が虫歯でしかも歯並びが悪いのですが、きれいに治るのでしょうか。
A 虫歯はその治療をしないといけませんが、その後に歯並びを奇麗にすることができます。虫歯が軽度で神経がまだ生きている場合は矯正によって歯並びを奇麗にすることができます。また虫歯が広汎であったり、深くて神経を取らなければならない時、又は既に神経は死んでなくなっていたりした時は矯正による歯並びの治療はあまりお勧めしません。そのような場合には歯冠補綴による修復がよいかと思います。

Q 前歯を歯冠補綴というやり方で治した場合、歯肉の縁が黒くなっているのをみかけますが、あれはいやです。黒くならない方法はありますか。
A 現在行われている陶材焼付冠という歯の色をした被せるものは辺縁が黒くなることは稀です。但し手入れが悪くて歯肉に炎症が起こって血行が悪くなり、黒ずんで見えることがあります。それは要注意です。いつも清潔にしておいてください。

Q 矯正と歯冠補綴による方法のちがいをもっとよく説明してください。
A 矯正は歯の並びは治りますが、歯そのものの形や色は変えられません。自分の歯は矯正のためには削られずに済みます。治療の期間は2〜3年というところです。一方歯冠補綴による方法は陶材焼付冠で被覆するため、位置、色、形を自由に決めることができます。しかしそのために歯を削らなければなりません。従って虫歯が重篤な場合などでは、どうしても削らなければならないので、このような時はよいかと思います。

Q シソーノーローってどんな病気ですか。
A 漢字で書くと「歯槽膿漏」となります。歯槽とは歯槽骨、つまり歯の植っている部分の顎の骨のことです。ここが「膿漏」−炎症でとけてなくなってしまう病気なのです。この病気を自覚するのは、歯肉が発赤したり腫脹したり、あるいは退縮したりするために歯肉から血が出たり、歯根が露出して冷たいものや熱いものに感じやすくなったりした時です。これがもっとひどくなると歯の土台の骨がなくなる訳ですから、歯がぐらぐら動いたり、今までかめたものが、硬くてかめないというようなことになってきます。こうなると大変です。この病気は簡単には治りません。気の長い療養が必要となってきます。なにしろ、なくなった顎の骨ができてくるようにするのですから時間がかかるのです。それでも、元にもどることは稀です。そして、もっと放っておくと、隣の歯の土台も弱くなってきますし、その歯がかめないため、他の歯の負担が大きくなって全体に痛みが早くなってしまいます。この病気の原因は口の中の汚れ、特に歯と歯肉の間のプラーク(歯垢しこう)です。その他に硬いものをかんだり、はぎしりをしたり、かみ合わせが悪かったりすることも原因となります。この他、全身的に衰弱している時とかホルモンのバランスが悪い時など、歯肉から出血しやすくなります。それに他の原因も加わって慢性化してしまうこともあります。早めに歯科医を訪れることをお勧めします。



X線のFAQ 頻度の高い例


Q X線検査を受けると癌になりやすいと聞いていますが、歯のレントゲン検査は大丈夫ですか?
A この程度のX線被曝量では起こらないと考えてよいです。1回の歯の撮影で受ける線量は1年間に被曝する自然放射線量の約30分の1以下に過ぎません。

Q 他の歯科医院や病院ですでに何回もX線撮影を行った。そのときの歯のX線写真を今持っているが、やはり同じ部位のレントゲン検査を行う必要がありますか? また、こんなに何回も撮影して大丈夫ですか?
A レントゲン写真が6カ月も前のものである場合、現在の病状からみて治療方針をたてるのに、当日レントゲン検査を行う必要があります。歯のレントゲン検査は限られた範囲しか被曝せず、鉛エプロンで他部位が被曝しないようにしますから心配する必要はありません。レントゲンを先週撮ったばかりの場合は、写真をお持ちでしたら当日撮影する必要はありません。しばらく様子を見て、再び撮影する必要があるかどうか判断しましょう。

Q 現在、私は妊娠5ヵ月で放射線被曝は避けるよう注意しています。今日上顎の歯のX線検査は受けないほうが良いのではないでしょうか。
A 確かに妊娠中に腹部に放射線を被曝するのは胎児にとって良くありません。しかし、腹部以外の被曝は胎児に影響はなく、今日の歯のX線撮影では鉛エプロンを着用しますから胎児の被曝はなく、他部位の線量もわずかなものです。心配はありません。

Q 私(若い女性)は子供が欲しいと思っていますが、今日歯のレントゲンを10枚も撮りましたが、この先避妊する必要がありますか?
A 卵巣に放射線を被曝すると確かに遺伝的影響が確率は極めて小さいのですが、増える可能性があります。しかし、この場合卵巣が被曝する線量だけが問題で、他の部位、例えば今日のように口腔領域の被曝は関係ありません。また鉛エプロンを着用していますので卵巣線量は実質的にゼロと考えてよく、当然避妊の必要はありません。



X線のFAQ 専門的事項を含む例


Q 私は医師ですが、歯科のX線検査は増感紙を使わない方法なので胸部撮影に比べて被曝線量が非常に多いと思います。先生はどのような被曝線量低減方法を講じていますか?
A ご指摘のように歯科口内撮影では増感紙を使わないので、照射部被曝する線量は胸部直接撮影に比べて約10倍以上にもなります。しかし、歯科口内法では照射筒を用いて極めて限局した範囲だけしか被曝しないようにしていますし、胸部に比べて放射線の影響を受けやすい組織が殆どないため、リスクを考慮した全身の被曝線量は胸部直接撮影に比べて約5分の1、間接撮影に比べて約30分の1と少ないのが一般的です。また鉛エプロンを着用して散乱線による被曝を防いでいますし、用いるフィルムも感度の高いノンスクリーンタイプのものを用い、さらにフィルムパックにはフィルムを通過した不要なX線を除くための鉛箱が入れてあります。したがって実質的に被曝線量は胸部撮影に比べてはるかに少なくなっています。

Q 私は子供が欲しいので特に避妊していません。今生理が遅れているのか、妊娠しているのか分かりませんが、今日全顎口内法撮影を受け、もし妊娠していたらそのまま妊娠を続けても大丈夫ですか?
A 防護用鉛エプロン(0.25mm鉛当量)を着用して撮影するので、もし妊娠していても胚 への被曝は実質的にないので心配する必要はありません。
(患者がどうしても撮影を拒み、病状から見て急を要しない場合の答えの例): 実質的にはまったく心配ないが、今日は撮影をやめて妊娠かどうかはっきりする生理の始まった日から数えて10日以内に撮影しましょう。

Q 鉛エプロンを着用しても、かなりのX線は透過すると聞いています。このエプロンでどの程度X線線量が減るのですか?
A 鉛エプロンの効果は、それに含まれる鉛の厚さによって異なります。このエプロンは鉛0.25mm当量入っていますので防護能は大きく、歯科用の60kVのX線線量は約100分の1に減少します。

Q 私は大学生ですが、X線を被曝すると細胞内に大量の電離が生じ、そのとき必ず遺伝子の損傷もある確率で起こると教わりました。このような遺伝子損傷を起こすX線被曝を何回も受けると、その損傷は蓄積し、癌になる確率が必ず増えると思いますが、そうですか?
A 大まかな計算をしますと1kgの組織(約10個の細胞)に1mSv(1回の口内法撮影に匹敵する線量)のX線被曝をすると、全体で約2×10個の電離が生じます。(細胞1個当たり約200個)。遺伝子の質量は細胞全体に比べて非常に小さく、その中に電離の起こる確率は非常に小さいものです。また遺伝子に生じた損傷の大部分は細胞の持つ修復機構によって効率よく修復され、また損傷が細胞にとって致死的であれば排除されるので癌化に結びつく損傷の確率はさらに極めて小さくなります。このような少ない線量で実際に癌化に結びつく確率がどの程度かを直接推定することはできないので、現在ではもっと大線量を被曝した集団の疫学的調査に基づき、線量と癌の確率が比例関係にあるとの仮定のもとにリスクが推定されています。それによると1mSvを歯科撮影のように部分的ではなく、全身に均等に10万人が被曝すると、その内約1〜2人がなんらかの癌になるかも知れないという推定がされます。この線量は地球上の全ての人が平均1年間に被曝する自然放射線の量の約半分に匹敵し、その10分の1から100分の1程度の局所的被曝をもたらすような医療にとって必要な検査は社会的に受け入れられるものです。


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