現在「顎関節症」で治療中の方たちはいろいろな意味でお悩みの事と思います。
通院期間が長い、費用が高い、改善が見られない、などです。
初診料が97万円とか、120万円というところも珍しくありません。
また咬合改善も自費でなければならない、とかインプラントにしなければならないとか、疾患以上に金銭的な悩みが多いものです。
また大学病院内でも、担当科や、担当医によって治療法がまったく異なる事もあります。
こうした事は現在この疾患に関して決定的な治療法が確立されていないことにあります。
よく使われる「スプリント」という治療器具がありますが、これの形態、材質も千差万別です。
もちろん治療法もいろいろです。
アメリカでもこの疾患がありますが、同じ病名でも日本の「顎関節症」とは異なります。
日本でもこの病名は適切ではない、言う意見も多くあります。
例えば「顎機能不全症」という病名はどうだろうか、などという議論もあります。
「顎関節症」は顎の関節に問題があるように思われますが、その関節に問題があるようにした原因はなんであるかが重要なのです。
日本矯正学会では、「顎関節症」の原因に矯正治療はならない。
と言明していますが、逆に矯正治療で「顎関節症」が治った例もあります。
矯正治療にはいろいろな方法がありますし、それまで目立たなかった症状がはっきりしてくる場合もあって、慎重に対処しなければならないことも多いです。
このように「顎関節症」は多くの問題を含んでいます。
単純にこの病気だとこれこれの療法、という訳にはいきません。
当医院では主にスプリントはミシガン大学式スタビライゼーションスプリントを使用します。
またそれと並行してアメリカ マイオトロニクス社製マイオモニターも併用します。
治療期間は症状、年齢、生活状態等によってさまざまですが、おおむね3ヶ月から2年くらいです。
治療費はスプリントの製作代31500円(製作時1回だけ)スプリント調整3150円とマイオモニター3150円は原則としてそのときどちらか1つを行います(価格は税込)。
治療は5日から10日に1度です。
この治療中虫歯や歯周病についても、同時進行で治療を行います。
これはたいへん重大な事です。
虫歯は暫間的な処置を行い、「顎関節症」治癒後に咬合改善を含めて治療します。
歯周病は基本的に保険のプログラムにそって治療を行っていきます。
全ての治療後、症状によって定期的に検診を行います。
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◆顎関節症について◆
この病気については多くの本がありますし、多くの宣伝がありますので、それらの本をお読みになるのがよいでしょう。
全てが等しく正しい内容であるというわけではないでしょうが、参考にはなります。
症状としてはいろいろありますが、それらがあれば全て「顎関節症」ということではありません。
1.口をあけると音がする。
2.口がまっすぐ開かない、開けづらい。
3.口をあけると引っかかる。
4.口をあけるとこめかみのあたりが外に盛り上がる。
5.はぎしり、くいしばりをする。
6.最近エラが張ってきた。
7.顔が左右非対称、曲がっている。
8.顎の先端が膨らんで、力瘤のようになっている。
9.耳の中がツーンとする。詰まった感じがする。
10.頭痛、腰痛、肩こり、首こり、膝の関節痛がある。
等の症状が多いようです。
特に顔のゆがみはよく分かるものです。
治療中細かい症状の改善は分かりにくくても、顔の変化はよく分かります。
顎がとがって、顔が細くなって、全体に変ってきます。
これは「顎関節症」の治療目的ではありませんが、下顎の位置が改善されるために起こる、付加的な効果です。
下顎の位置が改善されますと、従来のかみ合わせではうまくかめなくなることがあります。
そのときは噛み合わせの改善が必要になります。
これは矯正や補綴によって行われます。
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◆顔のゆがみ◆
昔から、人の顔は左右対称ではない、といわれていました。写真を撮って合成で左右対称にした顔を創ると、なんとなく不自然な感じがして、なるほどそういうものなのかと納得したものでした。
長年歯科の臨床に携わってきましたが、下顎の位置が正しい位置にきますと、顔の左右はかなり対称的になります。それは結果としての対象で、対称にするために計測などをして見掛けの対象性を求めたものではありません。
現代の歯科医療は基本的に現状の咬合回復を目的としています。今の状況で噛めるようにするようにしていきます。しかし時にはそれが難しい場合があるようで、何人もの歯科医師に断られたある女性を診ますと別のアプローチが必要になってくるのではないかと思われました。この方の主訴は「噛めない」ということでした。
噛みあわせが悪い、というのではなく下顎の位置と動きが悪いため、見かけ上は顔のゆがみが見られますが、それはかなり複雑なゆがみが多いようです。
左右の顎のラインが異なっていたり、口角が左右別の傾斜で下がっていたり、眉毛の高さ、目の高さが左右で異なっていたり、俗に言うえらが張っていたり。それ以外にも様々なゆがみが出ていることがあります。美容外科で修正された方もおられますが、寸法的な問題だけではなかなか満足されない方も多いようであります。
下顎の位置がよりよい位置にきますと色々な事が起こるようであります。それらは患者さんによれば、肩こりなどのなくなった、額の細かい皺がなくなった。目が大きくなった、よく見えるようになった、外反母趾が治った、足が細くなった、などなどこれ以外にもいろいろなことをおっしゃられます。お聞きした私が「へぇー」と感心することが多いのですが、とはいえ顔のゆがみを取りさえすればそれらがみんな治るものではないと思います。
顔のゆがみに話を戻しますと、ある芸能人の方がネットで「美容整形したんだ」と書き込みされて悩んでいます。実際は下額の位置を治しただけなのですが、その変わりようがかなりのものだったからです。
人によってはパスポートを取り直したほうがいいのでは、とご注意差し上げなければならないほど変わってしまう方もおられます。本当の健康な状態がどんなものか、治ってみなければわかりません。
健康な状態が病気の状態より綺麗なことは当然ですが、その治り方を見ていますと、愕然とすることがあります。最後に患者さんから私がしかられたことをお話しておきます。
ある顔のゆがんだ方を治したとき、その方はおっしゃられました。「なぜここは広告や宣伝をしないのですか。もっと早く知っていれば早く治せたのに。私はそのため5年を失ってしまったのではないですか。」
「ここは治療法を本にしていますか。またそうでなければ後継者を育てていますか。そうすることが社会に対しての責任だと思われますが」
もし若い歯科医師で情熱のある方がいらしたらお教えすることができると思います。
意欲のある方はご連絡ください。ただ見学などはお断りします。
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